2026/05/13 19:34

北九州・小倉から、SIRIUSのように輝く一杯をお届けしている cafe SIRIUS です。

今日は、当店の「こだわり」の裏側にある、ちょっと面白いテクノロジーの話をさせてください。

そもそも「欠点豆」って何?

コーヒーを語るとき、産地や品種、焙煎度の話はよく出てきます。でも、「どれだけ良い豆を買っても、その中に混じっている欠点豆が風味を台無しにする」という話はあまり表に出てきません。

選別前の生豆

欠点豆とは、虫食い・カビ・未成熟・割れ・しわなど、品質に問題のある豆のこと。こういった豆が1粒でも焙煎バッチに混ざると、クリーンでない雑味・渋み・異臭がカップに現れてしまいます。焙煎の技術がどれだけ高くても、素材の時点で欠点があれば、その影響は避けられません。

だからこそプロは「ハンドピック」と呼ばれる手作業の選別を欠かしません。でも正直に言えば、これが本当に時間と集中力を要する、地味で過酷な作業なのです。

AI + 4Kカメラが、手作業を超えた

当店が導入したのが、avercasso「CS One」。台湾の映像・AI技術メーカーが開発した、コーヒー生豆専用のAI自動選別機です。

avercasso CS One

仕組みはシンプルかつ精緻です。ホッパーに生豆を投入すると、バイブレーターで豆が一粒ずつ均等に並び、4K高精細デュアルカメラがその全体像を撮影。搭載されたAIがSCA(スペシャルティコーヒー協会)の欠点豆規格に照らし合わせてリアルタイムで判定し、欠点豆だけをエアコンプレッサーで弾き出します。良品だけが別の出口から綺麗に排出される、という流れです。

欠点豆除去精度は公称99%(メーカー基準)。処理能力は1時間あたり約5kg。人間の目は光の加減や疲労によって精度が揺らぎますが、AIは常に一定の基準で、一粒ずつ、機械的に正確に判断し続けます。これは「省力化」というより「品質の安定化」という観点で、当店にとって非常に大きな意味を持ちます。

avercasso CS One 本体

SIRIUSのコーヒーが変わった、その理由

当店は「世界中から個性豊かな素材を買い付け、素材を生かしたメニューを届ける」ことを大切にしてきました。どれだけ希少なスペシャルティロットを仕入れても、欠点豆が混入していれば本来のポテンシャルは引き出せません。

CS Oneを導入してから、カップの「クリーンさ」が明らかに向上しました。雑味が消え、その豆本来の果実感や甘さが、よりはっきりと輪郭を持って表れてくる。これが選別の差だと実感した瞬間、「もっと早く入れるべきだった」と思いました。

ちなみに、このCS Oneは精製方法(ナチュラル・ウォッシュドなど)ごとに異なるAI選別モジュールが用意されており、豆の種類に合わせた最適な基準で選別が行われます。AIモデル自体もオンラインで継続的にアップデートされるため、使い続けるほど賢くなる仕組みになっています。

「一等星」の名に恥じない一杯を届けるために

SIRIUSとは夜空で最も輝く一等星の名前。北九州からお届けする私たちのコーヒーも、そのくらい輝いていてほしい。それが私たちの原点です。

素材選びからメニュー開発、そして生豆の選別まで。見えないところに宿るこだわりが、カップの中の一口に確実に現れると信じています。AI技術がそのこだわりを支える相棒になった今、当店のコーヒーはまた少しだけ、あの一等星に近づいたかもしれません。

次回ご来店の際は、ぜひ一杯、ゆっくりと味わってみてください。クリーンで、豊かで、その豆らしい一杯がお待ちしています。

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※欠点豆除去精度99%はavercasso CS Oneのメーカー公称値です。